Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐25(173/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

11.6 相、作用、現起(現象)と近因に基づく色法の識別

《アビダンマッタサンガハ》(Abhidhammatthasaṅgaha)の中において、以下の様に言及する:

’lakkhaṇa resa paccupaṭṭhāna padaṭṭhāna vedana

ñāma rūpapariggaho diṭṭhivisuddhi ñāma’

ーー「見清浄は、特徴、作用、現起(現象)と近因に基づいて名色を識別する。」

もし、特徴に基づいて、一つひとつの種類の色法を識別するならば、あなたは先に、一粒の、識別しようとする色聚を選ばなければならない。

たとえば、眼十法聚などを選び、その後に、識別したいと思う、その色法を識別する、たとえば地界等(+を識別する)。

眼門の中には、54種の色法があるが、あなたはそれらを逐一、識別しなければならない。

その他の門、及び42身分の色法もまた、同様の方法によって、識別されなければならない。

今、私は、それらを逐一解説するので、あなた方は、それらを心にしっかりと覚えておかねばならない。

(+覚える事によって)あなたは初めて、その時が来れば、三種類の密集を看破することができるのである。

一、地界(pahavīdhātu)

大元素(種色)は界(dhātu)と呼ぶ。

というのもそれらは自性を擁しているが故に。

地界と呼ぶのは、それが地の様であり、同一の一粒の色聚の、俱生色法の支援(+の作用を持ち)、また、立脚処となるからである。

パーリ文の pahavī(地)の、その源の意味において、「拡展」の詞根を持ち、こうしたことから、地界は、拡張と展開の元素であることが分かる。作用はその他の俱生種色と所造色の立脚処である;

現起(現象)は、同一の一粒の色聚の中の、俱生色法を、受け入れることである;

近因は、同一の一粒の色聚の。その他の三大種色である。

地界の特徴は硬さである:

身体の中の地界は、微塵の様に小さく、その小ささと言えば、ちょうど「多那」(doṇa)と呼ばれる所の、最も小さい粒子である。

それは粘着性(+の影響によって)一つにまとまっていて、それの半分くらいの大きさの水界が、それが散らない様にしている。

それは火界によって保持され、保護されていて、流動性の性質を持つ水界によって、湿ったり、滑ったりしない様になる。

また風界によって拡張される時も、分散したり分解することがない。

それが分散するかまたは分解する時、それはその他の境界点に到達する、たとえば、女性と男性などなど、小さい、大きい、長い、短い、しなやかで硬い、固くて硬いなどなど。

これらの因によって、同一の粒の色聚のその他の三大種色は、それの近因となる。

(6‐26につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html

<中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>