<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
(東京のK様、熊本のT様、お布施お預かりいたしました)
二、水界(āpodhātu)
水界は、同一の粒の色聚の中の、その他の色法を粘着させる(+作用を持つ)。その結果、それらは分散しないで済んでいる。水界には二種類ある:「有資糧水」(sasambhāra‐āpo)と、粘着の相を持つ「相水」(lakkhaṇa‐āpo)である。
四界分別観を修習する時で、まだ色聚を見ない時、またはそれらを分析できない時、あなたが見るのは有資糧水であり、それはちょうど水道管の中の水流の水の様であり、また、一滴づつの水玉が連結した水の様に見える、というのも、あなたいまだ、三種類の密集を看破できていないが故に。
そうであるが故に、あなたはいまだ究極法を見ることができず、いまだ概念法を見ているの過ぎない。
しかしながら、あなたに色聚が見えて、かつ、三種類の密集が看破できた時、あなた「相水」を識別する事ができるが、それはすなわち、「相水」が、同一の粒の色聚の中のその他の三大種色及び所造色が粘着し合う性質を(+擁している事を見ることができる、という訳である)。
一粒の色聚の中の流動相は、流動する河川の水の様ではなく、同一の色聚の中のその他の俱生色法を覆う湿性であり、それらを粘着せしめ、その結果、それらは分散しないでいられるのである。
水界の特徴は、流動性または溢出である;
作用は、同一の色聚の中のその他の俱生色法を増長させるのであり;
現起(現象)は、同一の色聚の中の諸々の色法を一塊に掴むかまたは粘着せしめるのである;
近因は、同一の色聚の中のその他の三大種色である。
《阿毘達摩蔵》の観点では、水界とその他の三大種色は異なっている、というのも、それは触塵ではないが故に、触覚を通して直接知覚することができない、すなわち身識を通して覚知することができないのである。
それは、間接的に、その他の色法が一塊に粘着しているのを見る事を通して、知る事ができる。
地を基として、火に保持されて、風によって拡張された水界は、それらを粘着せしめるという作用を通して、その他の三大種色の縁となる。
こうしたことから、その他の三大種色は、水界の近因である(+事が分かる)。
(6-27につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等ほぼ原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html
<中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>