南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

般若の独り言~台湾浄人(カピヤ)協会設立の運び

1月24日、福岡を立って、台湾嘉義にある法雨道場に向かい、そこで8日程、修行して参りました。

その時に「この度、台湾で【浄人(カピヤ)協会】を設立する運びとなりました」とのお話を、嘉義の駅前で医療用具取扱店を経営する Lさんから聞きました。

カピヤとは、テーラワーダ原始仏教)において、戒律上、金銭(クレカも含む)を携帯する事の出来ない比丘尊者に代って、色々な雑務をこなす在家のボランティアの事ですが、例えば、外国から台北桃園国際空港に到着した比丘尊者を出迎えて、一緒に台湾の最南端の高雄まで随行するとなると、会社勤務の方々は、休暇を取らねばならず、多少の困難を感じます。

そういう時に、比丘尊者を台北駅で新幹線にお乗せして、高雄駅で別のカピヤが出迎えれば、それぞれが、大きな負担ではなくなります。

その様な事から、カピヤ同士の連携を深めるため、台湾で【浄人(カピヤ)協会】を設立することになったそうです。

また、Lさんのお話では、比丘尊者と言えども、戒律違反をする人はいて、そういう時は、カピヤが諌めてあげなければならないそうです。

在家信者は、比丘尊者の言動に対して、ただただ唯々諾々と追随するのではなくて、適切な援助と批判を伴うものだ、故に、カピヤも、戒律について、比丘尊者と同じレベルまで、勉強しておかねばならないのだ、という事を強調されていました(注1)。

以前、千葉県在住のM禅師の騒動の時(注2)、IT上に書簡を公開して、M禅師に対する質疑を行った私に対して

《身分違いの sayalay は口出しするな》という批判がありましたが、在家のカピヤでさえ、比丘尊者を諌めてもよいのです、況や sayalay をや ・・・ 。

日本の在家修行者、カピヤの方々も『ダメなものはダメ』と言える様になって下さい。

(注1)比丘尊者の守る227の戒律の内、「妄語」に関して、その定義を正しく理解することはなかなか難しく感じますが、定義への理解をおろそかにしたまま比丘尊者を批判した場合、それが善意からのものであっても、誹謗になってしまう事がままあります。「妄語」批判は定義を踏まえて、慎重にお願いします。

(注2)M禅師が淫盗殺妄語等に属する、サンガ追放相当の戒律違反をなした為に、支援団体が解散したという事件を切っ掛けに、M禅師が賊住者であること等を、私が公開書簡で問いただした一連の騒動。

<緬甸パオ森林寺院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>