Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』#33-31

アビダンマの義註《去除愚痴》の中において、以下の様に言う:<注191>

”Sabbopi panesa pabhedo manodvārikajavaneyeva labbhati.” 

「すべての各種類の法は、皆、唯一、意門速行(javana)<注192>によってのみ、認識、識知されえる」

一粒の色聚の中の地、水、火、風の四界は、唯一、単独に、意識を通してのみ、認知されるのであるから、故に、この種の方式でもって、一粒の色聚の中の色彩、香と味を認知することができる。意識を通してのみ、色彩を観照、見ることは非常に容易ではあるけれども、この種の方式でもって、香と味を識別するのは、難しい。というのも、我々は、終生、鼻と舌でもって、それらを認知する習慣を持つからである。

故に、あなたの禅修行が、非常に強くて力のあるものになっている場合でなければ、あなたは鼻識または舌識を借りて、それらの識別を実践しなければならない。

すでに、所縁の識別の、二種類の方法を説明した後、次に、色聚の中の色彩、香、味と栄養素の識別の方法がどの様なものであるかを、見てみようと思う。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>