アビダンマの義註《去除愚痴》の中において、以下の様に言う:<注191>
”Sabbopi panesa pabhedo manodvārikajavaneyeva labbhati.”
「すべての各種類の法は、皆、唯一、意門速行(javana)<注192>によってのみ、認識、識知されえる」
一粒の色聚の中の地、水、火、風の四界は、唯一、単独に、意識を通してのみ、認知されるのであるから、故に、この種の方式でもって、一粒の色聚の中の色彩、香と味を認知することができる。意識を通してのみ、色彩を観照、見ることは非常に容易ではあるけれども、この種の方式でもって、香と味を識別するのは、難しい。というのも、我々は、終生、鼻と舌でもって、それらを認知する習慣を持つからである。
故に、あなたの禅修行が、非常に強くて力のあるものになっている場合でなければ、あなたは鼻識または舌識を借りて、それらの識別を実践しなければならない。
すでに、所縁の識別の、二種類の方法を説明した後、次に、色聚の中の色彩、香、味と栄養素の識別の方法がどの様なものであるかを、見てみようと思う。