Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-99)(私家版)

1、捨具五門転向心:

色塵が眼根を衝撃する時、最初に生起する所の心は、

「捨具五門転向心」という。

目標に転向した後、心は、即刻滅し去る。

衝撃したばかりの時は、いまだ目標が何であるかを明確にできない為、悦具は生起する事ができないし、また、憂具も生起する事ができない。

故に、捨具となる。

唯作心は、阿羅漢だけが擁するものではなく、ただ8個の欲界唯作心のみが、阿羅漢の専有となる。

我々凡夫もまた、五門転向心を生起させる。

たとえば、何か一個のものを見る時、あなたは即刻、それが何であろうか、と反応するが、これもまた唯作心である。

凡夫であろうが、聖者であろうが、心の中において、みな、捨具五門転向心と捨具意門転向心を生起せしめるのである。

(3-100につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>