翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-22)(私家版)
例えば、色所縁が、舌根を衝撃するやいなや、思は、「触」に対して、「触」に衝撃(を受けとる)ための作用を促し、また指導したりするし、また、「受」に対しては、早く味を味わう様にと促す。
思は、部下を指揮して、敵と戦う様にするだけでなく、己自身もまた参戦する。
思の実践する戦いは、業を累積する性質を持つ。
故に、思は、二種類の任務がある、と言える。
すなわち、一つは、己自身が、己自身の業をなすという作用を完成させる事(善心か、または不善心と共に生起した時にのみ、業をなす作用が発揮される)。
二つ目は、相応する名法をして、それぞれが、各自の任務を遂行する様に促す事である。
思は、また、一人の大弟子の様で、己自身が、経を覚えて、誦じなければならないと同時に、その他の弟子に対して、彼らが経を誦じるのを、指導しなければならないのである。
(4-23につづく)
<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>