南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

アングリマーラ

市川猿之助さんの一家心中事件、事件の経緯・詳細は、まだ正式には発表されていませんが、大変な事になりました。。。。。。。。           この事件を見聞きする度に、私は、仏典にあります《アングリマーラ》を思い出します。。。                アングリマーラが999人の村人を殺害した経緯は、ここでは省略します。。。。。        1000人目を殺そうとした時、ゴータマ仏はアングリマーラの住む森に出かけて行きます。そして、「あなたは走っている。私は走っていない」という仏の言葉を聞いたアングリマーラは、その意味を察して、出家します。。。。。。。。。                   仏の指導の下、悟りを開いたアングリマーラが托鉢に出ますと、血縁を殺された村人達から、石を投げられます。。。。。             血まみれになって精舎に戻って来て泣く彼に、仏は言います……             「貴方はそれだけの事をしたのですから耐えなさい」。。。。。。。                          アングリマーラは、悟りを開いた後は別人になりましたから(=素粒子的無常性、縁起の無我性・空、阿羅漢の究極の悟り)、彼は宣言します……………………                                 「私はこれまで、全く何ら悪事を働いた事がない。子を産まんとする産婦は、私の名を唱えなさい。必ずや安産である」と。。。。。。。                悟っても尚、村人から石を投げられる事は【世間諦】ーー世間一般的な真理。。。。      悟った後は、何も恥ず事なく堂々と生きる事、これは【出世間諦】ーー出世間の真理、です。。。。。                自分の善悪の行い、自分の善悪の業を背負って立ってこそ、仏教者なのです。。。。。。                       追加:悪業を乗り越える修行ができるのは人間だけで、他の動物には出来ません。。     〘盲亀浮木〙と言い、人間に生まれた時に修行しなければ、折角、苦海に生まれた甲斐がありません。