南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(45ー4)(私家版)

3.趣相:出生せんとする間際の場所の象徴。例えば、と殺業に従事していた人が臨終の時に見るのは、と殺に使っていたナイフかもしれない。これは「業相」である。また「趣相」(を見る)事もある。。。     例えば、地獄に生まれる時は、火が見えるが、他人には、この火は見えない。と言うのも、これは彼の業であるが故に、彼にしか見えないのである。。。。。         私がオーストラリアにいた時、ある居士が以下の様な事を教えてくれた。彼女の夫が癌になって、身体に疼痛があったが、彼はモルヒネも打たず、どの様な薬も飲まず、苦しみを禅の修行で乗り越えようとした。最後、臨終の時、彼は「とても明るい!とても明るい!」と言い続けた。彼女は「電灯はつけましたよ」と言ったが、彼は尚も「とても明るい!とても明るい!」と言い続けた。。。                 彼女は、これは一体どうした事か、全く離開出来ないでいたので、私にこの事を知らせて質問したのである。。。。        私は「彼は光を見たのでしよう。」と答えた。光を見ると言うことは、「趣相」である可能性がある。と言うのも、天神は非常に明るいからである。故に、彼が光を見たという事は、それは「趣相」で、彼は天界に生まれたであろう事が想像出来る。。。  私の説明を聞いて、彼女は大いに悟り納得して、大いに慰められた。