南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(61ー8)(私家版)

ある日、皇后が往生(死亡)した。国王は悲嘆にくれた。彼は彼女の遺体に香料を塗り、ベッドの下に隠した。7日間食うや食わず、皇后の死を嘆き悲しんだ。。。     当時の菩薩(即ち釈迦牟尼仏の前世)は、天眼通でもって、Assaka王の苦痛を見た。。。       

Assaka王は元々は英明であったが、一人の女性の為に、これ程悲嘆し、7日の間国政を執り行う事がなかった。。。      菩薩は彼を助けようと考え、隠士の姿で国王の花園に現れ、石の上に座った姿は一尊の金の像の様であった。。。           ある婆羅門が彼を見つけて、彼の非凡な荘厳の様に、彼を礼拝し、国王を助けてくれないかと、懇願した。。。。。        隠士は言う:「あなたが、国王を花園に連れて来てくれるならば、私は皇后がどこに転生したかを教える事ができる。」    婆羅門はそれを聞くと非常に喜んで、即刻国王に報告した。。。            国王は興奮して、花園にやって来て、隠士に礼拝した。              「隠士にお尋ねします。私の皇后は、今、どこに生まれ変わっていますか?」           「あなたの皇后は、この花園の蛆虫になっています。」               蛆虫とは即ち、牛の糞便の中にいる蛆虫のことである。国王はそれを聞くと、大声で叫んだ:「まさか、まさか、そんな事はあり得ない!」