Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

五蘊とは何か

仏教書を翻訳していますと、<五蘊>という言葉がよく出てきます。。          五蘊皆空。五蘊は無常、苦、無我、等など。。。。。                 《はいはい、分かりました。こういう事を発見したゴータマ仏陀、すごいなぁ………》…               えっと、五蘊 って何だっけ?。。。。。                   般若心経には【色受想行識】とあります。これ五蘊の事の様ですが、分かった様で分からない。。。。              色蘊=素粒子に類似した、物質を構成する微粒子。即ち、己の身体又は、己の外部に存在する最小の物質存在。クオークより小さい。                   受蘊=感受の役割を担当する心所。。    想蘊=想の役割を果たす心所。。。       行蘊=残りの全ての心所。。。           識蘊=結生識(=有分識、死亡識)=心。。                    これなら分かり易いです(蘊は、塊の意味)。。。               というのも、仏陀は『世に存在するのは、微粒子、心、心所、涅槃のみ』と言っていますから。。                  そうすると、般若心経は、涅槃以外の、色、心、心所は、空=無我=所有できないもの、捨てるべきもの、執着してはならないもの、と教えている事になります。。。。。。。              受蘊、想蘊、行蘊、識蘊の内、前の3つを心所、識蘊を心に置き換えると、少し分かり易くなりました。。。。。                      仏陀は又、涅槃は無我、と言われますが、バラモン教(現代のヒンズー教)では、我=梵=創造神の意味ですから、仏陀の涅槃無我は、【涅槃は梵ではない、涅槃とは、創造神の元に帰る事ではない】と言う意味になります。。。。。。。。。           新年早々、頭の体操してみました。。。   皆様良いお年を。。。。。             追加:故中村元博士は、アナッターの日本語訳は、無我ではなく、非我 がよいと主張していました。私も賛成します。。。    願以此功徳、早日証得涅槃楽。。。。。    Paññādhika Sayalay(般若精舎)