Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵仏教談義~32>現代版方丈記

先ほどインターネットを見ていたら、千葉の九十九里浜で、若者たちが小さな土地を入手し、自力で小屋を建て、井戸を掘って水を確保し、電気は最低限の流(アンペア)の契約で、一月4~5万円の生活費で生活している、という記事が出ていました。

3年前に福島の原発事故があってから、若者たちは、自分の生き方、働き方を考えるようになったのだ、と私は思います(政府・官僚の方々、権力志向の方々は、あまり反省していないようですが・・・)。

鴨長明の方丈は(方丈記をきちんと読んだわけでもありませんが)、4.5畳くらいの小屋だったのではないでしょうか?(6畳だと方丈にならないし~笑)。

私は緬甸(ミャンマー)で出家した尼僧ですが、緬甸やタイの森林寺院に瞑想修行に行くと、「今日からここに泊まりなさい」といって、小屋を貸してくれます。真四角ではないので、正確には方丈とは呼べないかも知れませんが、だいたい全体で 8~10畳くらい、コンコリート打ちっぱなしのトイレ、シャワー室、流しがあって、残りが板の間で、蚊帳のかかったベッドが一つ。小屋の、本来の持ち主の意向で、棚があったりなかったり。

当方は長期又は短期でお借りしている身で、取り敢えずスーツケースが置けて、寝られればいい、という感じ(食事は托鉢するので、流しにコンロはありません)。

暑い東南アジアと、四季のある日本を同一に考える事はできませんが、人間、生きていくには最低限、何があればOKなのか?を、一度は、自分に問うてみるのもいいかも知れませんね(こういう私はそれなりに、結構色々なモノを持っています。一時の流行りで、物を持たない簡素なフリをしたり、他人の真似をするのではなくて、ぶれない自分の生き方を確立する事、そこらあたりが肝かと。ダライラマ法王がグッチを持っていて批判された事がありましたが、執着がなければいいのか、やはり僧侶にグッチは似つかわしくないのか・・・という辺り・・・は、また別の問題ですかね・・・)。

立って半畳寝て一畳、満腹食べても丼三杯。信長ですか?名言なり(笑)。