般若の独り言~断捨離
日本で最初に断捨離を言い出した女性は、単に[家をきれいにしましょう]という種類の運動を提唱したのではなく、
『断捨離には己の生き方が反映される』
『断捨離とは、己はどの様に生きたいのか?
という人生の本質を問うものだ』
と述べているのを、どこかで読んだ事があります。
私も、この度、精舎の書斎と居間の床のリフォームをしたついでに、いらない品物を相当量捨てました。
捨てたものの内、最も多かったのは
★使いかけのノート(山ほど)
ーーたとえば、緬甸語を覚えようとして、発音記号や単語を書き連ねて、途中でやめてしまったもの。
語学習得挫折の証拠物件(笑)
★気に入った著者の著作のメモ、一覧表
ーーその中の、本当に気に入ったものは、即買いして読んでしまっていて、書名をメモして、その後に忘れてしまったものは、元々興味がないもので、実は、永遠に読まないのです。
書籍一覧表は、虚しい(笑)
★謡曲の和綴じの本、一式。
ーーこれはもったいないなぁ、決心が鈍る。
能や謡曲には、日本の風土に順応・土着し、日本風に変化した仏教観や、日本人の身体論が反映されていて、大変興味深いのだけれども、テーラワーダで出家したサヤレーは、歌を習ったり、歌を歌ったりする事ができないし・・・私に謡曲を教えてくださった先生も、老齢で引退されたので、もう二度と謡曲を習う事はないのだけれど・・・。
和綴じの本に、愛着が・・・
惜譲か・・・
思い切って捨てるか・・・
誰か貰ってくれないかなぁ、と迷い始めると、捨てられないのですよね。
で、謡曲の本が聞いて来るのです:
「わたしを本棚に積み上げて、埃まみれにして、一体貴女は、どの様な生き方をしたいのですか?」と。
う~~ん、困った。
<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>