2014-03-25 是誰庵日記>不条理か? 仏教 雑談 今日、水中運動から帰って、もうすぐ我が家、という辺りのあぜ道を 歩いていたら、近所のおじさんに出会った。 彼は、あぜ道に埋まっている大きな石や、不要なパイプ(この辺りは 温泉が出るので、やたらパイプ類が埋まっている)を掘り出して、 あぜ道を整備していた。 そして「この辺りの土地は5人で持っているのに、片付ける のはいつも俺ばかり」「こんな不条理な事があっていいものか」 と言いました。 私は「世の中は元々、不条理にできている」と返事しました。 私は本当に、世の中は不条理にできていると思います。 私自身、物心ついた時は母がいませんでしたし(祖母が育ててくれ ました)、兄は大学に進学しましたが、その直後家業が傾いて 「女は大学に行く必要なし」と言われ、後々働いてから、 大学は自力で進学しました。父が亡くなって、遺言通り遺産が もらえるかと思ったら、これがもめて、結局は<放棄>(苦笑)。 でもよく考えたら、不条理な事ってもっともっとありますよね。 子牛は農家に買われて「ヤレヤレ、ここで幸せになろう」と思って いたら、一年後には売られて枝肉に・・・。お米は一粒から千倍の 実をつけて子孫を増やそうと頑張ってみたら、秋になって全部刈り 取られて、人間様のお口に・・・、金子みすずさんじゃないけれど、 我々が大漁だ大漁だと躍り上がっている時は、海では盛大なお葬式 なんですよね。 <あざみ草 わが身の針を知らずして 花と思いし 今日の今まで> という歌がありますが、われわれは加害者にもなり、被害者にもなって 生きているのだなぁ、もともと誰にとっても、世界は不条理なんだ な、と私は思うのですよね(強者には強者の悩みがあるし・・・)。 そんな中で、それだからこそ、自分のできる事は、進んで行う。 行うと決めたなら、心楽しく行動する。 そういう風にしていると、この世もまんざらでもないな、 と思えてくるから不思議です。 追補:ブッダは涅槃を説きました。4次元世界からの離脱です。 彼は「4次元世界には危険が一杯。どんなに頑張っても幸せには ならない」「国家というのは重税を課す所で、人々はつねに重税 に喘いでいる~税は虎よりも怖いもの」と言っています。 一国の王子だった釈尊さん、若い頃からすでに、世俗世界の不条理性を 見抜いていました。すごいです(笑)