タイや緬甸(ミャンマー)には比丘はいても、残念ながら、比丘尼は存在しません。その歴史的経緯を書くと、長くなるので、割愛させて頂きますが。
もし、女性の阿羅漢が出て、その人が女性出家希望者を受け入れたならば、テーラワーダ(南伝仏教)でも、比丘尼が誕生する可能性はある、と言われています(その理由は、ゴータマ仏陀が、当時のインドでの、女性の地位、自治を尊重したのが初因ですが、これも長くなるので、説明は、割愛させて頂きます)。
先般、海外にいるサヤレーから一冊の本(中国語版、インドネシアで出版)が届けられました。題名は「メーチー・ケーウ 阿羅漢尼僧修道証悟の旅」。
タイでは、女性出家者は、比丘尼と区別してメーチと呼ばれます(緬甸ではサヤレー)。そのメーチが阿羅漢果を悟った、というのです。
ざっと目を通しましたが、目からうろこの、我々修行者に励みになるような、よいことが一杯書かれています(凡夫の私がなんとなく「阿羅漢というのは、こうなんだろうな」と思っていた部分が文章化、言語化されていて、非常に頼もしい)。
くだんのサヤレーには「この本を翻訳する」と、約束しました。
現在翻訳中の『顕正法眼』『「掌中の葉』、少々筆が止まりぎみの『目の中の塵』が終わりましたら、「メーチ・ケーウ」を翻訳します。
タイ語が中国語に翻訳されると、地名、人名は、漢字の当て字表記になって、まるで判じ物ですけれど、メーチ・ケーウは、アーチャン・マハー・ブーワの弟子らしいです。これが読み取れただけでも、まずは、ホッとします~笑。
ちなみに、アーチャン・マハー・ブーワの兄弟弟子がアーチャン・チャーで、お二人の上位指導僧がアーチャン・マンです。