私は日本生まれの台湾人・・・バイリンガルなので、中国語の翻訳は得意です。
ただ、日本も同じ漢字圏、油断すると、とんでもない事に。
たとえば、手紙。日本語では手紙、中国語ではティッシュの事(知る人は知る、有名ですよね)
たとえば、愛人。日本では愛人(色々新聞を賑わしていますが)、中国では妻、奥さん。くれぐれもお間違えなく(ややこしい事に、台湾では愛人)。
昨日、「メーチ・ケーウの物語」を翻訳していていましたら<魚露>というのが出てきました。前後の文脈から、調味料だという事はわかりますから、「ははぁ・・・??ああ、あれあれ、そうだ!ショッツルだ!」と思いましたけれど、格調高い仏教書の翻訳文に秋田のショッツルはないなぁ・・・、「ええ~~い!そのまま、<魚露>で行こう!」と思い、いやしかし、それは私の語学力が許さず・・・、ちょっと考えて、「あっそうだ、<魚醤>だ!」と相成りました。
今までの登場人物、メーチ・ケーウを支える人々に、アチャン・サオ、アチャン・マン、アチャン・マハブーワと出てきますが、この系列の僧侶にアチャン・チャーがいて、私もこの系列に繋がっています(台湾で知り合いになった比丘尼さんは、自分は、アチャン・マハブーワのお弟子さんだ、と言っていました)。
私は結局、緬甸(ミャンマー)で出家したのですが、アチャン・チャーの孫弟子に当たります。
そんな私が、お会いした事も、名前を聞いた事もなかった、けれど同じ法孫であるメーチ・ケーウの本を翻訳しているのですから、仏縁というのは不思議なものですね。
(アチャン・マンは非常に有名で、伝記が出版されています。アチャン・チャーは、国際寺院を創設した事もあって更に有名で、現在、バンコクにある<アチャン・チャー遺産財団>が、彼の遺品を管理し、法話集を出版しています。来年、アーチャン・チャー生誕100周年祭が催されます。彼らは皆、敢えて虎やコブラの住んでいる森に入り、「怖れとは何か?」を手掛かりに、悟りを開いたようです。どうですか、あなたもお一つ。)