南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

「身念処」3-11

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hot> 

10、審察随観智

此れより前の、いくつかの観智において、畏怖が生じる事によって過患を知り、厭離が生じ、それによって、身・心から解脱して、脱出したいという欲が誘発された。

この智は、身・心の解脱を欲する結果、修行者は、解脱の道を見つけ出したいと切に思うようになるーーしかし、実際にはどのように実践していいのかを分からず、心中の三法印を体験・体得したいと思い、身・心から脱し、離れたいという一種強烈な感覚が生じる。

この種の、解脱したいという欲求は、第7、第8、第9の階智を源にして生起する。この三つの階智が一つになると、非常に明覚で、鋭利な般若の智慧と、煩悩を断じ除きたいという欲求を誘発し、何とかして解脱の道を探し求めたいと思うようになる:生死輪廻から脱し離れる事ができて、かつ未来へと伸びている道を。

この智においては、修行者は、前のいくつかの階智に比べて、更にしばしば三法印を見るようになる。というのも、身・心の無常・苦・無我が見れば、苦を滅したいと言う強烈な欲求が誘発されるが故に。

仏陀は、三法印だけが、人をして苦痛から出離させる、と言う。一人の修行者は、これまで一度も三法印を見たことがないのであれば、生死輪廻を脱する事はできない。涅槃へと至る唯一の道は、身・心を無常・苦・無我である、と見做す事である。)

(3-12につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<原題「身念処」Vipassana Bhavana 第二版 アチャン・ネン著

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>