■観智の育成
《アビダンマ論》 の最終的な意義、すなわち、我々が最終的に到達せんとする目標は、すなわち観智の育成、輪廻からの解脱、四聖諦の徹底的見(己自身で実見する事)、である。
我々が「毘婆舎那」(vipassana<ママ>。以下同様)を修する時の目標または所縁は、五蘊(経蔵の中においては、五蘊と言い、論蔵の中においては名色と言うが、共に同じ意味である)、または身受心法四念処と言う。
vipassana の意味は:
「色々な角度から、名色の無常・苦・無我を観照する事。」
名色の無常・苦・無我を観照する為には、まず先に、名色とは何であるか、を理解しなければならない。
そうでないならば、名色の無常・苦・無我を観照する事は出来ない。
そして、《アビダンマ論》 において検討する内容は、とりもなおさず、この名色または五蘊法であり、それは、我々が到達せんとしている所の、目標の一でもあるのである。
(2-12につづく)
★句読点は中国語原文を優先尊重。
<願以此功徳、早日証得涅槃楽>
<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/
Paññādhika Sayalay 般若精舎>