南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

FDC資料「37道品ハンドブック」6-1 Ledī Sayādaw著

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

(以下の翻訳文は、福岡ダンマセンターの法話会に供する為の資料です)

第六章 五力(balāni)

「力」の定義とは:「障礙に対応するが故に、『力』と言う」。

パーリ聖典では、以下のように言う:

「どのような時に障礙に出会おうとも、恐怖がなく安定している事を、『力』と言う。」

(《増支部》Ekaka Nipātaṭṭhakathā、Apara accharāsanghātha―vagga-vaṇṇanā)

「根」と同じように、「力」にも五種類ある:

1、信力

2、精進力

3、念力

4、定力

5、慧力。

「身見」の王国を打ち壊す為に、上記の者はそれぞれ将軍であったり、指揮官であったりする。

仏法における比丘または凡夫について言えば、上記の者は、頼る事のできる力である。

「信根」と同じ様に、「信力」にも、二種類ある。

1、自然信。

2、定信。

「自然信」とは、特別の修行や開発を経ないで、環境と貪欲によって生起したもので、故に、布施、持戒などの「自然的善業」のみ生じることが出来る。

「自然信」には「貪欲」を克服する力がなく、反対に「貪欲」が「自然信」をコントロールしている。

この事は、「貪欲」が如何に強力に「自然信」を支配するかを物語っているが、パーリ聖典の中では、四種類の聖者の伝統的修法に関する記述がある(聖種法 ariya-vaṁsa-dhammā。《増支部》Catukka‐nipāta、Pahama-paṇṇāsaka、ariyavaṁsa-sutta)。

が、これらは、太陽、月の如く、清らかに明確に天空に存在する。この四種類の修法とは:

1、食べ物に対して、非常に容易に満足する。(乞食)。

2、衣服に対して、非常に容易に満足する。(糞掃衣)。

3、住居に関して、非常に容易に満足する。(樹木の下に坐る)。

4、修習において、喜楽を発現する。(心身の寂静)。

(6-2につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<「37道品ハンドブック」Ledī Sayādaw著 中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>