<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
(以下の翻訳文は、福岡ダンマセンターの法話会に供する為の資料です)
この七種類の継承者の内、前の五種類「仏法における追随者または同事(=中間)」だけが「食財味遺産」の四種類の必要性を継承する事ができる。
しかし、この七種類の継承者は、皆、世間及び出世間の法の遺産を受け取る事ができる。
これらの遺産を継承する時、「世間的戒律」に関しては、特殊な考察が必要である。
「出世間的戒律」、「世間的&出世間的禅定」、「世間的&出世間智慧」もまた、特殊な考察が必要である。
「世間的戒律」の特殊な考察とは、前の五種類の「仏法における追随者または同事」は、「毘奈耶戒律」と「経律」を同時に受持するが、優婆塞と優婆夷は、「経律」のみ受持するからである。
いわゆる「経律」とは:
一、「仏法における追随者または同事」は《梵網経》(長部)に列挙される戒・律と関連がある。
二、優婆塞、優婆夷に関しては、「八関斎戒」と「十戒」を言う。「頭陀行戒」、「根戒」と「縁起所依戒」もまた、経律である。
「出世間道」の中の「正語」、「正業」、「正命」は、「出世間戒」と言う。
これらの戒・律は、五種類の「仏法における追随者または同事」によって受け継ぐ事ができるし、また、優婆塞、優婆夷によっても受け継ぐ事ができる。
ここにおいて、「出世間戒」に関しては、特別な考察はない。
定と慧の二種類の遺産もまた、同様である。
「七種類の清浄道」と「37道品」は「戒・定・慧」の中に含まれる。
仏法の七種類の継承者の内、前の五種類「仏法における追随者または同事」は、仏法にわが身を捧げる修行者の事を言い、彼らは己の利益の為に、仏法の遺産を見守り、管理する継承者のように、三蔵と、法に関するその他の資糧を、5000年生き延べさせた。
仏法を見守り、管理する修行者は、仏法を継承する責任を引き受け、その故に(その他の)継承者より位階は上であって、崇高である。
こうした事から、60歳の居士聖者は、わずか7歳の、一日前に剃髪得度したばかりの凡夫沙弥に礼拝しなければならないのである。
また、このことから、一人の、阿羅漢に証入した比丘は、先ほど、彼の面前で剃髪得度したばかりの凡夫比丘に、礼拝するのである。
ここにおいて、我々は、仏法の継承者についての説明を終えた。
(10-6につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。ご協力、よろしくお願いいたします。
<「37道品ハンドブック」Ledī Sayādaw著 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>