南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』18-9

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

■7、正念

正念の意味は、しっかりと覚えておく事、忘れない事であり、それ(正念)は、身、受、心、法を不断に観照する事によって、育成される。

身、受、心、法の四念処は、正念を育成する場所である。

四念処とは:

身念処(身体の観察~安般念を含む)、

受念処(苦受、楽受、不苦不楽受の観察)、

心念処(心の異なる状態の観察。例えば心に欲望がある、心に瞋恚がある、心が委縮する、心が散乱するなどなど)、

法念処(五蓋の観察、四聖諦、七覚支等)。

身、受、心、法は正念を打ち立てるのに必要な基礎であり、それらを観照する事を通して、智慧を誘発することができる。

■8、正定

正定には、心を所縁の上において、心を統一する作用がある。

正定とは、一種の(+心の)状態ーーすべての心と心所を集合して、それらを一個の具体的な目標(たとえば、呼吸)に向かわせ、かつ、一定の時間専注を維持する事を通して、心の力を強化し、育成するものである、と言える。

この時、心は、情欲から遠く離れ、五蓋から遠く離れているため、有尋、有伺、喜、楽、一境性五禅支を獲得することができるが、これを初禅に安住すると言う。

正定は、初禅、二禅、三禅及び四禅を含む。

簡単に言えば、八正道は、涅槃へ向かう通路である。

我々は、痛苦から解脱したいのであれば、必ず、痛苦から解脱する為の道は、どのようになっているのかを、知らなければならない。

もし、痛苦から解脱する為の道の、歩き方を知らないのであれば、茫々として、さ迷い歩かねばならないのである。

(18-10につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay(2018年5月25日クムダ・セヤドーより

正式に初心者瞑想指導の許可を得る)