南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》1-2

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

原書編者の序説によると、三種類の《発趣論》がある:

(1)《広説発趣論》・・・仏陀がトウリ天で天衆に説いたもの;

(2)《略説発趣論》・・・仏陀がシャーリプトラの為に《発趣論》の大綱を述べたもの。

(3)《非広非略発趣論》・・・シャーリプトラによる、《略説発趣論》への補充説明。

現在の南伝仏教に伝誦されているのは、三番目の《非広非略発趣論》(以下《発趣論》と呼ぶ)であり、この《発趣論》は、24の小論から成り立っている大論である。

この24の小論は、その法の説明の仕方によって、四種類に分類する事ができる:

(1)順法発趣論。

(2)逆法発趣論。

(3)順逆発趣論。

(4)逆順発趣論

である。

上述の四種類の発趣論の内には、それぞれ以下の、六種類の発趣が含まれている:

A、三法発趣論。

B、二法発趣論。

C、二法三法発趣論。

D、三法二法発趣論。

E、三法三法発趣論。

F、二法二(ママ)発趣論。

すなわち、順法発趣論を例にとると、六部の小論は:

順法三法発趣論、

順法二法発趣論、

順法二法三法発趣論、

順法三法二法発趣論、

順法三法三法発趣論、

順法二法二(ママ)発趣論

となる。

その他の逆法発趣、順逆法発趣、逆順法発趣は、同様に類推する。合計24部の小論となる。

注意力の不足している多くの人々は、24論とはすなわち、24縁のことであると誤解しているのであるが、実際は、因縁、所縁縁等の24の縁は、24部の小論の中において説明されている所の縁分に過ぎず、それが24部の小論と等しい、という事はない。

(1-3につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<《基礎発趣論(業縁と果報縁)》 中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>