「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-17
<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
17.
問:装飾を原因とする花飾りをつける、香(=お香を炊く)、塗香(=香水を塗る)を離れる学処について教えて下さい。
答:《闡明勝義》では、「花飾り(mālā)」とは、すべての花の環であると言う。その他の復註では、紐・糸でまとめてある花も、そうでない花も、花鬘(=花飾り)であるとする。
「塗香(=香を塗る)」は、己の皮膚に香をつけて、吸引力を高める為、香料を砕いて、(+身体に)塗る香の粉を言う。
その他の香粉、(香)煙などの一切は、「香(dandha)」と言う。
上に述べた事から、すべての、己自身の吸引力を高め、大人物かのように見せるために、花環、花束をつけ、各種の香油、香水、香粉、香料、化粧品などによって己自身を装飾する事は、犯戒である。
ある種の長老は、この戒を受持する者は、イヤリング、ネックレス、腕輪、指輪、時計などの装飾品も、つけてはならないとする。
この条戒には、三種類の構成要素がある:「花環などのその内の一つでも、許可された因縁のないままに、身に着け、塗り、装飾する事は犯戒である。」
以下の状況においては不犯とする:
1、皮膚病のために、薬を塗る必要があって、その薬の中に香がある時。
2、仏に供養するために、花、香を受け取る時。
3、精神病者。
4、乱心者。
5、極度に痛苦な者。
(5-18につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」
中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>