南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(8-3)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

ある種の心は、心路(cittavīthi)において生じるが、これを心路心(vīthi-citta)と呼ぶ;

ある種の心は、心路以外において生じるが、これを離路(vīthimutta)心、と呼ぶ。

この事柄については、我々は前に、有分に落ちる件に関する説明の時に、触れたことがある。

合計 6種類の心路(cittavīthi)がある。

前の五種類は眼門、耳門、鼻門、舌門と身門心路であり、それらの所縁は色彩、音声、匂い、味と触である。

この五種類の心路は合わせて 

”五門心路”(pañcadvāra vīthi)と呼ぶ。

六番目の心路は、

”意門心路”(manodvāra vīthi)と言い、それは涅槃を含む、一切の法すべてを、所縁として取る事ができる。

この六種類の心路の間に、離路心路が生じる。

一期の生命の中において、それらの所縁は、常に同じものであり、かつ、常に、前の一世の最後の一個の心路の所縁を、その所縁として取るのである。

一期の生命の中において、生起した所の一番目の心は、”結生心” と呼ばれる。

生命期の全体の間、それは異なる心路の間において生起するが、それは ”有分心” と呼ばれる。

それはまた、生命の最後に生起する心でもあり、それは ”死心” と呼ばれる。

一つひとつの心路は、一系列の異なった心によって構成されており、かつ、心の定律(cittaniyāma)に基づいて生起する。

名法を識別するためには、あなたは、当該の定律の順序に従って、それらを照見しなければならない。

ここの地点に到達する前に、あなたは、止業処または四界分別によって、強くて力のある定力を、育成しておかねばならない。

以下の段では、我々は再び、すでに入出息第四禅を育成した禅修行者が、如何にそれを、vipassanā基礎ジャーナとして、(+修習においてそれを)運用するのかを、論談したいと思う。

(8-4につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi> 

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。

<『涅槃証悟の唯一の道』パオ・セヤドー著(原題「証悟涅槃的唯一之道」) 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>