南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』(3-39)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

上述の順序に従って、逐一識別する。

まるで鏡を使って己自身の顔を見る様に、はっきりと、身体の各部分の存在を透視して、当該の身分(注9)を確認する。

この様に修行していて、もし、あなたの禅定の光が暗くなった時、識別している最中の、(+その対象である所の)身分(=身体部分)もまた、明晰でなくなる。

この時、あなたは、安般念の修習に戻り、定力を第四禅のレベルまで、上げなければならない。

禅定の光が再度輝いて、強くなった時、また32身分(+の観察)に戻る。

毎回、禅定の光が暗くなった時、あなたは、必ずこの様に、修行しなければならない。

あなたが、頭髪から尿まで、順序良く識別する事ができる様になったならば、又は、尿から頭髪まで逆順で識別する事ができる様になったならば、あなたは、透視の智慧でもって、一つひとつの部分を見ることができる様になる。

それらに精通し、熟練するまで、継続して修行する。

(注9)禅修行者は、己自身の身体の各部分を、実際に、透視できていなければならないのであって、決して、想像を通して修行してはならない。もし、禅修行者が見ている所の身分が己の面前に、まるで写真の様に現れる時、それは己自身が想像したものに過ぎず、32身分を真正に透視したのではない。

32身分を透視できない原因は、通常は、定力の深さが足りないからである。禅修行者は、辛抱強く、再度、充分に深い定力を、育成するべきである。焦り、早飲み込みは禁物であり、拙速の者は、大きな利益を失うであろう。

(3-40につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay