Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』#12-16

あなたは、諸々の行法、すなわち、一個の心識刹那からもう一つ別の心識刹那に至る、その刹那の壊滅を見なければならないが、これがすなわち、(世間的)苦聖諦を知見する、という事である。

あなたはまた、あなたが未来において、阿拉漢を証悟し、かつその後に般涅槃するのを見るまで、観照を続けなければならない。

あなたが阿拉漢を証悟する時、無明(1)は、断じ除かれ、行(2)、愛(8)と取(9)は、すべて無余に滅尽する(anavasesanirodhā)--そして、この事によって、苦の因は止息するが、しかし、苦自体は未だ止息していない、というのも、過去の業の果報は未だなお、作用しているが故に――あなたはいまだなお五蘊<注69>を擁している。(たとえ仏陀であっても、五蘊を擁していた時があり、かつ、楽受と苦受を体験した。<注70>)。

唯一、般涅槃の時においてのみ、五蘊はようやく無余に止息する;

唯一、般涅槃の時においてのみ、苦が止息する。

こうした事から、二種類の滅尽がある事が分かる:

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>