南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#20-3

(答1-3の続き)

1)相続密集(santati ghana):物質的現象は、一個の、不断に相続する、密集した全体物として見えるが故に、人々は、己自身の身体、四肢は、実際に存在しているのだと思ってしまい、かつ、同一の自我が異なった形式でもって(この)一生から、もう一つ別の一生に「遷移」するのだと思ってしまう。

この種の錯覚を打破するためには、我々は、この身体における密集を看破しなければならず、身体は、刹那に生・滅する色聚(rūpakalāpa)によって構成されている事を見なければならない。

この様に(修行するならば)、我々は色聚が皆、恒常でない事、それらは生じるや否や、即刻滅し去るのを見ることができる。

色聚は、全くもって、どこかへ行く時間を持たないが故に、この一生から次の一生へと行く事はできないし、ましてや、この一秒から次の一秒へも行けないのである。

(答1-3続く)

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>