(答1-3の続き)
2)構成密集(samūha ghana):物質現象は、一見した所、構成された全体という風に見えるが故に、人々は、色聚(kalāpa)を究極色法であると思いなし、またこれこそが、彼の「自我」である、と思ってしまう。
この種の錯覚を打ち破るために、我々は、異なった類型の色聚の見かけ上の密集を看破し、異なった類型の色聚を分析しなければならない。
この様にすれば、我々は、色聚を構成する諸々の界すなわち:地界、水界、火界、風界、色彩、匂い、味と栄養素、命根などが、本来、構成された全体ではありえない、という事を看破する事が出来る様になるのである。
3)作用密集(kicca ghana):究極色法に対する理解が不足している為、人々は、諸々の界は、一個の「自我」によって存在しているのだと考える、ちょうど、種と植物は、大地に依存して存在しているという風に。
この種の錯覚を打ち破るために、我々は、一つ一つの界は、それ自身に特相(特徴lakkhaṇa)、作用(rasa)、現起(現象)(paccupaṭṭhāna)と近因(padaṭṭhāna)を擁しており、それが例えば、「自我」などの様な、外部にある何かに依存しているのではない、という事を見て取らねばならない。
(答1‐3続く)
<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>