南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #29-20

我々は、一番目の功徳(Arahaṃーー阿羅漢)を例にとって、如何にして定力を育成するかについて研究する。

《清浄之道》(Visuddhimagga)によると、パーリ語のArahaṃ(阿羅漢)には5種類の含意がある:

1)彼はすでに、すべての煩悩と習気を無余に断じ除いているが故に、己自身をそれらから遠離しており、故に、仏陀は尊敬するに値する阿羅漢である。

2)彼はすでに、阿羅漢道の宝剣でもって、一切の煩悩を断じ、斬っているが故に、仏陀は尊敬するに値する阿羅漢である。

3)彼はすでに、無明と渇愛を始めとする縁起の輪を撃沈し、壊し、また破壊していているが故に、仏陀は尊敬するに値する阿羅漢である。

4)彼は無上の戒・定・慧を擁しているが故に、仏陀梵天、諸天及び人類の最高の崇敬を受けており、故に仏陀は尊敬に値する阿羅漢である。

5)彼は、たとえ誰も見ていない隠密な場所においても、如何なる、身、口、意における悪行をなすことがない。故に仏陀は、尊敬に値する阿羅漢である。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>