我々は、一番目の功徳(Arahaṃーー阿羅漢)を例にとって、如何にして定力を育成するかについて研究する。
《清浄之道》(Visuddhimagga)によると、パーリ語のArahaṃ(阿羅漢)には5種類の含意がある:
1)彼はすでに、すべての煩悩と習気を無余に断じ除いているが故に、己自身をそれらから遠離しており、故に、仏陀は尊敬するに値する阿羅漢である。
2)彼はすでに、阿羅漢道の宝剣でもって、一切の煩悩を断じ、斬っているが故に、仏陀は尊敬するに値する阿羅漢である。
3)彼はすでに、無明と渇愛を始めとする縁起の輪を撃沈し、壊し、また破壊していているが故に、仏陀は尊敬するに値する阿羅漢である。
4)彼は無上の戒・定・慧を擁しているが故に、仏陀は梵天、諸天及び人類の最高の崇敬を受けており、故に仏陀は尊敬に値する阿羅漢である。
5)彼は、たとえ誰も見ていない隠密な場所においても、如何なる、身、口、意における悪行をなすことがない。故に仏陀は、尊敬に値する阿羅漢である。