南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#33-14

一日の内に食べた食物、その食素は、この様にして、新しい色聚を、7日の長きにおいて、生じせしめることができる。ただし、具体的にどれほどの代、生じせしめることができるのかは、食物の品質による。天界の食素は最も殊勝であり、この様にして、生じる色聚は、一か月または二か月の長きにわたる。

命根九法聚が全身に分布しているため、消化管道の中の消化の過程もまた、全身に分布している。ただし、その程度は比較的弱い。例えば、薬油を皮膚の上に塗ったならば、または、薬物の皮下注射を行ったならば、薬物は、全身に拡散することができる(「消化される」)。

しかし、大量の薬油を塗るならば、皮膚の微弱な消化能力では、非常に長い時間をかけてそれを消化する外ない。

色法の生因の簡単な説明は、ここで一段落する。更に多くの内容に関して、更に一歩進んで解説することができるが、しかし、この内容でもって、次に説明する四界差別について、あなたが更によりよく理解するには充分である。

涅槃を証悟したいと思うのであれば、あなたはこれらすべてを知見しなければならない。

というのも、あなたは色法を如実に知見する必要がある、それは、ただの概念として、ではないが故に。<注177>

あなたは先に、物質現象は、色聚によって構成されている事を見なければならないし、その後に、密集の錯覚を打ち破らねばならない。異なる類型の色聚が、異なる種類の色法によって構成されている事を見て初めて、究極色法を見たのだと言える。

その後、あなたは色法を分析しなければならない:

異なる種類の色法、それらの生因及び作用を照見しなければならない。

この事を成し遂げるために、あなたは、四界差別から始めてなければならない。すなわち、四大種(mahābhūtā)ーー地界、水界、火界と風界を知見しなければならないのである。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>