南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#37-3

名法を識別する四つの段階

名法の識別は、四つの段階に分けることができる:

1)内部に生起する所の、すべての種類の心(citta)の識別。

2)能力の限りにおいて、すべての種類の、心の中の一つひとつの、名法(ñāmadhamma)を識別する。

3)六門(dvārā)心路(vīthi)において、順序に従って生起する心を識別する。

4)外部の名法(bahiddhanāma)<注270>を全体的に識別する。

如何にしてジャーナ心路を識別するか

もし、あなたが、すでにジャーナ(例えば入出息念ジャーナ)を証得しているのであれば、名法を識別する最も佳い方法は、ジャーナ心及びその相応する心所から着手する事である。

それには、二つの理由がある:

まず、ジャーナの修習をしている時、あなたは、すでに、五禅支を識別した事があるはずであるが、これは、あなたがすでに、これら相応する心所の識別にいくらかの経験を積んでいる、という事を意味する;次に、ジャーナ速行心(jhāna javana-citta)は、連続して、何度も生起するが故に、非常に顕著であり、結果、容易に識別できる、からである。

それは、欲界心路(kāmāvacara vīthi)とは異なる。欲界速行(javana)は、一個の新しい心路が生じる前、7回だけ発生する。<注271>

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>