南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#41-5

結生の因を探す時、あなたは、更に一歩進んで、後ろに向かって遡って行き、あなたの前世の臨終の時の名色法を見るか、または、臨終速行心(maraṇāsannna javana-citta)の所縁を見る。<注313>。

臨終速行心の所縁は、三種類の可能性がある:

1)業(kammma):あなたのその一生の、早い時期において、または、過去世において造(ナ)した所の、業の名法。例えば、あなたは、動物をと殺することと相応する所の瞋恚と怨恨、比庫に食べ物を供養する(心)に相応する喜悦、または禅修行に相応する平静(心)。

業相(kammanimitta):あなたのその一生の、早い時期において、または、過去世において造(ナ)した所の、業と相関する所の影像。と殺者であれば、ナイフを見たり、または、と殺される同仏教ūtの叫び声が聞こえる:

医者ならば、病気(の状態)が見える:

三宝弟子ならば、比庫、仏塔、仏像、花、供養の品などが見える:

禅修行者ならば、禅修行の業処の似相が見える。

3)趣相(gatinimitta):すなわち、まさに生まれ変わらんとしようとしている所の影像。

地獄に生まれようとする人間には、火が見えるであろう:

人間に生まれ変わろうとする場合は、母親の子宮(通常は赤い絨毯の様)が見える:

畜生に生まれ変わろうとしている場合は、森林または原野が見える:

天界に生まれ変わろうとしている場合は、天宮が見える。

これらの所縁の出現は、結生心(paṭisandhi-citta)を生じせしめることのできる業力<注314>の故である。

あなたが、この点を識別する(ことができる)時、今生の果報(vipāka)を引き起こす所の、諸々の蘊の行と業<注315>、及びその前の無明、愛と取を識別することもできる。

あなたは、当該の業輪転と煩悩輪転の、その他の名法をも、識別することができる。

 <翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>

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