南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#47-9

問7-6:色聚と究極色法の間には、どの様な違いがありますか?

答7-6:色聚(rūpa-kalāpa)は微小粒子で、禅修行者がこれらの微小粒子を分析するならば、究極色法(paramattharūpa)を見ることができる。一粒一粒の色聚の中には、少なくとも八種類の色法がある:地、水、火、風、色彩、匂い、味と食素(栄養素)である。この八種類の色法は、究極色法に属する。

ある種の色聚は、9番目の色法を擁している:

命根色(jīvitarūpa);

また別の種類のものは、10番目の色法を擁している:

性色(bhāvarūpa)または浄色(pasādarūpa)。

この八種類、9種類または10種類の色法は、究極色法に属する。

問7-7:禅修行者が、色聚と究極色法を識別した後、彼の心(citta)と見(diṭṭhi)は、改変されますか?

答7-7:彼が、観智でもって、一粒一粒の色聚の中の究極色法を見た時、彼の心と見解は改変されるが、しかし、それは暫定的なものである。

というのも、観智は、ただ暫定的に、邪見とその他の煩悩を鎮伏することができるに過ぎないが故に。

唯一、聖道(ariyamagga)のみ、段階を追って、徹底的に、邪見とその他の煩悩<注403>を断じ除くことができる。

問7-8:禅定は、どの様にして、心を清浄せしめますか(cittavisuddhi)?

禅定は、どの様な煩悩(kilesa)を取り除くことができますか?答7-8:禅定の修習は、直接五蓋を対治する。

近行定と初禅は、長時間五蓋を取り除くことができる。

第二禅は、尋(vitaka)と伺(vicāra)を取り除くことができる。第三禅は、喜(pīti)を、第四禅は、楽(sukha)を取り除くことができる。

心は、この様に、禅定によって浄化され、かつ、それは、心清浄(cittavisuddhi)<注404>と称される。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>