触のパーリ語は「phassa」で、またすなわち、所縁、依処と心の、三つの集合、衝撃を表す。
触は、身体的な接触の意味ではなく、心の触を指している。
例えば、ある人がレモンを食しているのを見て、(当方も)つい、唾が流れる、のが触である。
レモン自体は、あなたの舌根を衝撃してはいない。
この種の衝撃は、身体への衝撃であるが、ここで言う触は、心所の事である。
また、小心者が、鬼(幽霊)が来た、と聞いて、足の震えが止まらない、などというもの、これまた触である。
故に、触の作用は、目標をして、心に衝撃せしめる事、とといえる。
(4-12につづく)
<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>