南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

不受後有

先日、市川猿之助さんが、お母様の自殺幇助の疑いで逮捕されました。。。         この事件における、一連の報道と共に、ことあるごとに、              <猿之助さんは敬虔な仏教徒である>   と報道されるのには、強い違和感を感じます。。。。                   2600年前、ネパールの小国の王子、浄飯王の息子であったシッダッタ太子は、インドのガヤー(現在のブッダガヤ)の地で修行の後、悟りを得られて、ゴータマ仏陀になりました。。。                  その時の感興の言葉は、           【不受後有】(私は輪廻の輪から解脱したので、これより後生まれる事はない)……                                として、今も、パーリ経典に残されています。。。。                仏陀教えて曰く             『人間として生まれて来るのは稀有な奇跡(盲亀浮木)ではあるものの、輪廻の渦に巻き込まれて、人間に生まれたり、他の有情に生まれたりするのは無益である。輪廻からの解脱の方法は、己の心と身体が刹那に生・滅していることを観察(vipassanā)して、その両方に対する執着を捨てる事。涅槃を悟ること』。。。。。               猿之助さんが、本当に、仏の教えとは何か、が分かっていたならば、名誉や名声、賦与された能力・才能は、縁による一時的なものであって、執着するべきものではない事が分かったはず……(そしてその自覚があれば、パワハラ・セクハラなどしない。)………返す返すも残念です。。。                 追伸:誠の仏教者は《慚・愧を知る》と言われます。パワハラ・セクハラを告発された、その内容が事実であるならば、謝罪すれば良い。逃げてはいけない。