2600年前、ゴータマ仏陀が菩提樹の下で悟られたのは《無我》と、その帰結としての《涅槃》でした。。。 その頃のバラモン教(現代のヒンズー教)は、<真我> とその帰結として<梵我一如>を主張していました(注1)。。 仏陀は真我説に反対して 【無常・苦・無我】の《三法印》、 【涅槃】を足して《四法印》の旗を、 高く掲げたのでした。。。。。。 しかし、《無我》は非常に難しい概念です。お弟子さんが仏陀に〈涅槃とは何か?〉と尋ねても、「君にはまだ早い」と言って答えませんでした(後に、確かアルヌッダでしたか、上位修行者に「君なら分かるだろう」と言って、説明していますが)。。。。 深い禅定に入って、5門心路過程や、意門心路過程の観察ができても、 【無我であるならば、誰が涅槃するのか?】 と言う疑問がなかなか解決しない。。。 大乗仏教になると、如来蔵思想(注2)などが出てきます。それでも《無我》の説明はなかなか上手く行かないようです。。。 どなたか、vipassanā でお悟りを開いて、迷える子羊に教えて下さい。。。。 注1=a.真我に関する説明は『魂の科学』(木村慧心訳)が詳しいです。。。。。。 b.真我と涅槃の違いは、拙訳『メーチケーウの物語』の中でも触れられています。。 c.故ゴエンカ氏は「無我を悟るのは非常に難しいので、先に無常を悟る所から始めるのが良い」と言いました。。。。。。。 注2=如来蔵思想は無我説を否定してバラモン返りしている、と言う批判も仄聞します。主に学会、仏教系大学での、喧々諤々の論争の様です。 現在翻訳中の<実用アビダンマ>の………………#34ー14〜17……に無我に関する説明がありますので、ご参考下さい。