3.阻害業(upapĪlakakamma) この業も又結生を生じる事の出来ない業である。しかし、令生業を阻害する事はてきる。即ち、善報又は悪報を短縮するのである。阻害業は善でも不染でもあり得る。善業は、不善業を阻害し、不善業は善業を阻害する。ある衆生が、善の令生業によって人間に生まれたとして、阻害業は彼に多くの苦痛を齎す。即ち、その人が享受できるはずの善報を阻止するのである。人間に生まれた事は善の令生業の故てあり、本来なら多くの幸福なる報いを享受できるはずであるのだが、阻害業が善業の発露を阻止するのである。故に、病多く、人間としての楽しみを得る事が出来ない。阻害業は、我々をして、貧困な家庭に生まれしめる事もある。これによって、人間としての楽しみを味わえなくなるのである。