南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(53ー12)(私家版)

ある一人の餓鬼は、前世は猟師であった。その頃、ある一人の比丘がしきりに、彼に5戒(特に不殺生戒)を守る様に教えた。しかし、彼は、それを守れない、と言う。。。。。。                  比丘は言う:               「では、あなたは少なくとも夜には不殺生戒を守りなさい」             彼は、言われた通りに実行した。。。    彼は猟師であるから、非常に多くの殺生の業をなした為、死後、餓鬼道に落ちて、苦しんだが、しかし、夜に不殺生戒を守った善業によって、餓鬼道において、夜には一息つく事ができた。。。            故に持戒は、短時間の一刹那であっても、やはり効果はあるのである。。。      例えば、午後食事をしないという戒律は、たったの一日ではあっても、次の生において、我々に非常に大きな福報を齎すものである。。。                    悪趣において、犬に生まれる事は、不善の令生業であるが、しかし、阻害業が令生業に対抗する事によって、ある種の犬は、非常に大きな幸福を享受している。。     例えば、同じ犬であっても、西洋の犬は東洋の犬と同じ運命ではなく、西洋人は、犬を非常によく可愛がるものである。。。    これも又、善の阻害業が不善の令生業に対抗したものである。