ある一人の餓鬼は、前世は猟師であった。その頃、ある一人の比丘がしきりに、彼に5戒(特に不殺生戒)を守る様に教えた。しかし、彼は、それを守れない、と言う。。。。。。 比丘は言う: 「では、あなたは少なくとも夜には不殺生戒を守りなさい」 彼は、言われた通りに実行した。。。 彼は猟師であるから、非常に多くの殺生の業をなした為、死後、餓鬼道に落ちて、苦しんだが、しかし、夜に不殺生戒を守った善業によって、餓鬼道において、夜には一息つく事ができた。。。 故に持戒は、短時間の一刹那であっても、やはり効果はあるのである。。。 例えば、午後食事をしないという戒律は、たったの一日ではあっても、次の生において、我々に非常に大きな福報を齎すものである。。。 悪趣において、犬に生まれる事は、不善の令生業であるが、しかし、阻害業が令生業に対抗する事によって、ある種の犬は、非常に大きな幸福を享受している。。 例えば、同じ犬であっても、西洋の犬は東洋の犬と同じ運命ではなく、西洋人は、犬を非常によく可愛がるものである。。。 これも又、善の阻害業が不善の令生業に対抗したものである。