Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(101-3/4)(私家版)

もう一つ別の方法は、土地のある場所に行って、そこで一個の丸を描く。上部に木の葉、木の枝などがあってはならない。土を平にし、その後に立って「地」「地」と観察する。これを取相と言う。次に目を瞑る。その時にあなたの心に、地が出現したならば、これを遍作相と言う。これで、あなたは座禅堂に戻っても良い。。。      もし、出現しないのならば、目を開いて、引き継き観察する。座禅堂に戻ったならば、地の遍作相があなたの心流の中に顕現する。もしそれが消失したならば、戻って引き継き地を観察する。。。          己の目の前に一個の円盤を造るならば、いちいち戻らなくても済むので、その様にするのを勧める。目を瞑っても遍作相が顕現しないのであれば、目を開いて再度相を取る。それを、心流から消えなくなるまで精進する。。。              ゆっくりと徐々に、我々の定力は深くなって行く。その後、地の遍作相を十方世界に拡大する。我々は身体が地に顕現する事も含む。最後に、注意力を小さな点に置き、再度「地」「地」と作意する。。。      この様にして初禅に入る。。。。。          方法は簡単であるが、実際の修習には一定程度の時間が必要である。。。。        もし、水遍を修習するならば、一桶の清らかな水(波立たない、静かな水)を用意する。それを「水」「水」と観察する。もしあなたの心流に顕現しないならば、目を開いて相を取る。水遍を観察する時、水の冷たさに注意を払ってはならない。その様にすれば、あなたは寒くて震えが来る。水が顕現したならば、これが遍作相である。定力が安定した後、それを十方に拡大する。全体が水になるまで。その後、注意力を一個の小さな方向に集中させ、「水」「水」と作意する。定力が安定したなら、初禅に入る事ができる。。           もし、火遍を修習するのであれば、焚き火を作る。その後に、皮か布に穴を開けて、穴を通して火(これは取相である)を凝視し、「火」「火」と観察す。又、以前見た事のある火災、己の記憶の中にある火が燃えている現象を使って、それを取相としても良い。