Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2023-12-15から1日間の記事一覧

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(104-1/2/3/4)(私家版)

■四無量 四無量心とは、慈、悲、喜、捨である。四無量が「無量」と呼ばれるのは、禅の修行の時、必ず心を十方の一切の無量の衆生にむけ、遍満しなければならないからである。それらは又「梵住」(brahmavihāra)とも呼ばれる。というのも、梵天界の諸々の梵…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(103-8/9/10)(私家版)

呼吸の冷たさと熱さに注意を払ってはならない。冷熱は、火界に属するが、もし長時間呼吸の冷たさ熱さに注意を払うならば、四大分別観の修行になってしまう。これは間違いである。初め、呼吸の入ると出るだけに注意を払う。次の段階において、呼吸の長短に注…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(103-5/6/7)(私家版)

安般念の所縁は呼吸である。注意力は、鼻孔の中に置いてはならず、人中に置く。余りに接触点を気にしすぎてもいけない。その様にすると、心は非常に緊張するが故に。ただ、注意力を鼻孔の下のある一定程度の範囲に置いておくのが良い。もし、接触点を感じら…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(103-3/4)(私家版)

8.死随念:己は必ず死ぬのだと観察する。死亡が何時になるかは、決める事は出来ない事、死亡の時、人々は一切を放棄しなければならない事を観察する。死随念は、四護衛禅の中の一でもある。死随念を観ずることは、精進力を高める事ができる。死亡を観想し…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(103-1/2)(私家版)

■10随念 1.仏随念:仏陀には9つの徳行がある。1.阿羅漢。意味は全ての煩悩を殺した人。仏陀も阿羅漢であるが、全ての阿羅漢が仏陀であるとは限らない。2.正等正覚(他人の指導を受けずに己自身で悟りを証した。)。3.明行足。4.善逝。5.世間解。6.無上士…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(102-1)(私家版)

■10不浄 不浄観の事である。死体の腐乱する異なる段階を観察する。以前のインドでは、人が死ぬと、死体はお墓に捨てられた。比丘はそこへ行って、その最初の日から死体の変化を観察する。二日目、三日目、死体は膨張を始める。比丘は死体の膨張の相に対し…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(101-5/6)(私家版)

風遍の修習をする禅修行者は、窓か又は壁に空いた穴から吹いてくる風、又は梢の風に専注して、それを「風」「風」と観察する。。。。 もし、色遍(4個の遍)を修習したいのであれはわ、上に述べた大きさの円盤を用意し、褐色、黄色、赤又は白色に塗る。又は…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(101-3/4)(私家版)

もう一つ別の方法は、土地のある場所に行って、そこで一個の丸を描く。上部に木の葉、木の枝などがあってはならない。土を平にし、その後に立って「地」「地」と観察する。これを取相と言う。次に目を瞑る。その時にあなたの心に、地が出現したならば、これ…

<実用アビダンマ>翻訳雑感

後10ページ程で<実用アビダンマ>の翻訳が終わります(このまま順調であれば、年末までに翻訳終了出来ると思います。)。 ここでまっ先に、著者のスシーラ・サヤレーに感謝と敬意を表明致したいと思います。。。 当該<実用アビダンマ>の翻訳を通して、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(101-1/2)(私家版)

✥止の概要✥ 止禅には、合計40種の業処がある。止業処の概要の中には、7つのグループがある:10遍、10不浄、10随念、4無量、1想、1分別、4無色である。以下に解説する。 ■10遍 地遍、水遍、火遍、風遍、藍(青又は褐色)遍、黄遍、赤遍、白遍…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(100-1)(私家版)

✥止と観✥ 「止」と訳される所の「samatha」は、「心の安寧・静寂」を意味する。専門用語では、「止」は、八定の中の「心一境性」に定義されるが、それは即ち、経教の法による所の四色禅(初禅、ニ禅、三禅、四禅)及び四無色禅の、一境性心所である。普通の…