南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(101-5/6)(私家版)

風遍の修習をする禅修行者は、窓か又は壁に空いた穴から吹いてくる風、又は梢の風に専注して、それを「風」「風」と観察する。。。。               もし、色遍(4個の遍)を修習したいのであれはわ、上に述べた大きさの円盤を用意し、褐色、黄色、赤又は白色に塗る。又は褐色、黄色、赤又は白色の布を用意して、直接円盤の上に被せて、それを自分の目の前に吊るす。次に心の中において、そのシキを黙念し、それに専注する。又、ある種の色を持つ花を目標と?する事もできる。古代に遍の修行をした事のある人は、赤い花を見るや否や、例えば、赤いバラ等、すぐに相を取る事ができる。花の赤を取り、そのまま、立って禅定に入る事ができる。これは彼の前世の波羅蜜である。。      パオ森林僧院の修法では、もし、すでに安般念四禅まで修している人ならば、32身体部分の血の赤さを見て赤遍に入る事ができる。尿の黄色から黄遍に入る。白骨を取って白遍を修する事もできる。初めは、骨を観察し、それを白色であると作意する。骨は消えて、白色だけが残る。その後に、白遍を十方世界に拡大する。最後に、注意力を一定の方向に固定的に向け、「白」「白」と作意し続ける。これで初禅に入る事ができる。褐色遍を修するならば、頭髪の色彩を取る事ができる。。。       光明遍を修したい禅修行者は、月光又はゆらぎのない灯火、又は地上に映る光、又は壁の隙間から漏れ出て、もう一つの壁に映る光に専注する事ができる。光を見ながら「光明」「光明」と黙念する。目を閉じた後でも、光が出現するならば、作意するのを開始して良い。。。             虚空遍の修習をしたい禅修行者は、一個の直径30cmほどの丸い穴に専注する。それを「虚空」「虚空」と観察する。丸い穴を通してその先を見ればそれが虚空(視線を遮るものはない)である。我々はこれを相に取るのである。遍処は5禅まで到達する事ができる。全ての10遍は皆、5禅に到達する事ができるのである。