南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

『智慧の光』(1-4)<K氏依頼分>

開示を聞き終えて、多くの弟子は禅の修行に戻り、引き続き、各自の禅の業処に専注する。。…………………………………………………………………一日又一日、一月又一月、一年又一年、それぞれが、黙々と努力する。それはただ、彼らが疎ましく思う所の、五蘊を断じ除いて、人を欺く生死輪廻から解脱する為である。。…………………………………………………………………去年の年末、サパ寂静禅林におけるリトリートの最後の日に、ある夫婦がパオ禅師に会いに来て、尋ねた                  “生命の意義とは、何でしょうか?“          禅師は答えた                  “生命は元から何らも意義がない。生命とは、無常、苦、無我なる五蘊である。それに一体、何の意義があるのか?“       この答えは、生命における如何なる輝きをも否定するものであり、多くの人々にとっては聞きたくないものであるし、討論するのも嫌なものである。。…………………………………………………………………………                しかし、一針刺せば赤い血を見るが如くに、それは完全に正しい。       真の仏法は全くもって、輝かしくは、ない。奥深い仏法、例えば、この本の内容は、世俗に耽溺する人々にとっては、非常に沈鬱な、味気ないものである。。     仏法は、世の人々に対して、生死輪廻の本来の姿を明らかにしたーー人を惑わす恋情もなく、可愛い子も存在せす、人を高みに運ぶ虚名もない。ただ無常、苦、無我なる五蘊があるだけである。。         生死輪廻を深く愛する人は、この様な仏法を好むかどうか、ぜひとも、聞いてみたいものだ。。。。