Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2018-12-13から1日間の記事一覧

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(10-3)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (1)正見(sammā-diṭṭhi): 智慧でもって、涅槃法を覚知する。 (2)正思惟(sammā-saṅkappa): 尋(vitakka)心所に相当する。心を涅槃法に投入せしめる。 (3)正語(sammā-vācā): 涅槃法の覚知を通し…

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(10-2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 観の修習の第四段階における八支聖道 道智と果智が生起する時、それはまた、出世間八支聖道でもあるがーー出世間vipassanā の生起でもある。 世間的vipassanā について言えば、八支聖道の八項目の要素は、世間的…

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(10-1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 第四節 観業処の第四段階 最後の三種の観智 (14)道智(Magga ñāṇa): この種の智は、一番最初の出世間観智であり、それは涅槃を所縁に、取るものである。 すべての世間的観智は、煩悩を鎮伏するだけであるが…

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(9-20)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (9)欲解脱智(Muñcitukamyatā ñāṇa): これより以前に累積した所の、強くて力のある観智によって、この段階において、あなたは、五蘊に対する厭離の感覚が、更に強烈に強化されて、五蘊から解脱したいと思う…

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(9‐19)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 我々は次に、vipassanā の第三段階について、 論談する事にする。 すなわち、以下の 9種類の観智である: (5)壊滅随観智(Bhaṅgānupassanā ñāṇa): 五蘊の壊滅を、特に(+重点的に)観照する。 その事によっ…

般若の独り言~rūpakalāpaを見るまでは(2)

もうすぐ年末ですが、毎日せっせと、パオ・セヤドー著『涅槃証悟の唯一の道』を、翻訳しています。 Hatena blog では、作表が出来ませんので、原文 P135 以降にある付表は、すべて割愛させて頂きますので、後2、3日で終わらせる事が、できる様です。 しか…

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(9-18)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (130/160) 前13種類の観智 合計16の観智があるが、我々は、前の四種類については、すでに論談した。 その内、以下の観智は、vipassanā の第一段階である、と言える: (1)名色識別智(Nāmarūpapariccheda ñā…

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(9-17)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 第三節 観業処の第三段階 禅修行者は、同様の道理を用いて、八支聖道の八項目の要素が、どの様にして、観の修習の第三段階において生起するのかを、理解することができる。 まさに仏陀が《大念処経・入出息念部分…

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(9-16)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (1)正見(sammā-diṭṭhi): 智慧で以て、色法の無常を覚知する。 (2)正思惟(sammā-saṅkappa): 尋(vitakka)心所に相当する。 心をして、色法の無常に、投入せしめる。 (3)正語(sammā-kammanta): …

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(9-15)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 観の修習の第二段階における八支聖道 ここにおいて、あなたが、観業処の第二段階を修習する過程においてもまた、引き続き、八支聖道を育成しているのである、と言える。 どの様な時であっても、あなたが、究極色…

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(9-14)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> この段階において、我々は、禅修行者たちに対して、彼らが、これらの異なるグループの、11種類の五蘊の三相に関して行う観照に対して、修習・実践を強化できる様に、異なる方法を用いて、指導する事となる。 禅修…

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(9-13)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 上に述べたものは、禅修行者が観の修習の時に観照しなければならない所の、三種類の相(tilakkhaṇa)である。 あなたは過去、現在、未来、内と外、粗さと微細さ、劣等さと優秀さ、遠いと近い、という五蘊の三相を…

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(9-12)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 刹那生滅の識別 引き続き、次は、刹那生滅(khaṇato udayabbaya) (+の説明)である。 それは、諸蘊の刹那刹那の生起、壊滅と変易を言うのである。 (1)諸蘊は生起するや否や、それらは即刻、極めて速くに壊…

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(9-11)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 縁滅の識別 逆順(paṭiloma)の縁起とは、12支縁起すべての還滅を言う。 これらの因支は、阿羅漢を証悟した時に無効となる。 それは、阿羅漢道の威力によって、煩悩輪転は余すところなく滅尽するが故に・・・すな…