Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

ブッダダーサ尊者著「無我」より番外編

日々、ブッダダーサ尊者の著書「無我」

翻訳していますが、<註>は割愛させて

いただいています。

その<註>に、参考になるものがありました

ので、下記に翻訳して、ご紹介します。

 

★想(saññā)は、多くの人々が理解している

ような、「記憶」という意味ではない。

たとえば、誰かが歌を一首覚えているなどと

いうのではなく、そのような理解は、

(+意味の取り方が)狭すぎる。

「想」とは「意識」のことで、人を、無意識

である死人や、熟睡している人と分けるもの

あり、また、この文字は単に「知覚」を

指していることもある。

無意識の人または熟睡する人は、意識または

知覚を持たないものである。

パーリ経典の「想」には、このような特殊な

意味があり、パーリ経典の五蘊の中の

「想蘊」(saññā khandha)とは、

意味が異なる。

「想蘊」は、「記憶」か、または「回想」

を指す。

以上。。

(言葉の定義に拘りすぎるのもどうかと

思いますが、拘らないと正しい翻訳が

できない。痛し痒し・・・でしょうか)

<翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>