<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
(一)一性理(Ekattanaya)
禅修行者が、12縁起支を識別している時、彼は、少なくとも、四つの理を、理解しておかねばならない。
すなわち、一性理(ekattanaya)、異性理(nānattanaya)、不作為理(abyāpāranaya)及び、如法性理(evaṁ dhammatānaya)である。
縁起を修習する時、この四つの理は、非常に重要である。
一性理:過去世、今世と未来世において、それぞれに、過去の名色、現在の名色及び未来の名色がある。
それらは:
1、過去因を累積した所の、過去の名色。
2、今世の結生の時から始まって、今現在、観禅の修習をしている、または、12因縁の修習をしている時に、生起する名色。
3、もし、今世で阿羅漢を証悟する事ができない場合で、かつ、引き続き、輪廻しなければならない時、この一刻(すなわち、いま現在、12因縁を修習している時)から、最後の未来世において(+の間に)生起する所の、未来の名色。
禅修行者は、過去に生起し、現在生起しつつあり、また、将来生起するであろう名色は、同一の、相続性を持つ名色流である事を識別しなければならない。
更に詳しく解説する:過去世において造(ナ)した善業が、この一世の人生の心を引き起こす事を識別する時、また、この一生の心を識別する時、それらは、同一の相続流(santati)の中において発生しているのだという事を理解するまで、識別しなければならない。
過去世の名色流の一部分である所の有分心が自分のものであるかどうかを、正確に識別する。
もし、それが真実に、己自身の有分心である時、禅修行者は、非常に容易に、それが己自身に属するものである事が分かる。
有分心は、一生の内で、最も多く、頻繁に、密度高く発生する為に、故に、ここにおいて、それに言及し、(+禅修行者にとって)それを理解して貰う助けとする。
その他の名色もまた、同様であることに、注意する事。
色相続流もまた同様の方式で生じる。
すなわち、同一つの相続流の中に(+おいて生じるのである。)
(9-28につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>