Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

是誰庵のひとやすみ~お正月は終わりました

昨日、二男が、別府からフェリーに乗って、 四国へ帰りました。 私のお正月も、これで終わりました。 と言っても、TVを置かない是誰庵では、 お正月中も、日課の瞑想と翻訳、水中 運動・・・と、いつもの日常と変わり なく・・・ただ、にわか居候の息子に、 …

「南伝仏教キホンのキ」(翻訳文)4-3

第二節 如何にして違犯性煩悩を取り除くのか 違犯性煩悩を取り除きたいと考えるならば、持戒して、 道徳・品行を育成する必要がある。 道徳・品行は非常に重要である。 道徳・品行は、一人の人間の心を防護することはできない。しかし、人の行為を規制するこ…

「南伝仏教キホンのキ」(翻訳文)4-2

みなさんは、道徳品行が良い方がいいか、悪い方がよいか、どう思いますか? 道徳が地に落ちているのがよいか、高尚な方がよいですか? 心内の安定と静寂は、よい事でしょうか?悪い事でしょうか? みなさんはイライラが好きですか?内心が落ち着いているのが…

「南伝仏教キホンのキ」(翻訳文)4-1

第四章 いかにして煩悩を取り除くのか 第一節 戒定慧の育成 これらの煩悩は、如何にして取り除くべきか? 仏教では、煩悩を取り除く方法を、修行と呼んでいる。 修行は、また禅修行ともよばれ、パーリ語では、bhāvanā という。 Bhāvanā とは、どういう意味を…

「南伝仏教キホンのキ」(翻訳文)3-19

3、潜伏性煩悩ーーいまはまだ行動、言語と心内において表現されていない煩悩。言い換えれば、今の所は、煩悩はないと言えるけれども、完全に煩悩がなくなったわけではなく、それらは、潜在的な状況において、存在している。 たとえば:皆で何かよい事をする…

「南伝仏教キホンのキ」(翻訳文)3-18

2、困惑性煩悩ーー煩悩がすでに心に浮遊しているが、諸々の行動には移していない状態。 これには、貪欲、執着、傲慢、自負、憎悪、イライラ、散乱、喪失、精神的鈍感などが含まれる。たとえば:あなたは一人の異性を好きになり、いまだ具体的な行動はとって…

「南伝仏教キホンのキ」(翻訳文)3-17

第五節 煩悩の表れ 煩悩が生起する時、それは、三種類の門(通り道、パイプ)を通って出現する: 1、身体的な行動ーー身門; 2、口頭の言語ーーー語門; 3、心内の意念ーーー意門。 身門、語門と意門を通して造作されるものを、我々は、業と呼ぶ。それは…

「南伝仏教キホンのキ」(翻訳文)3-16

こういう事から、いわゆる煩悩とは皆、心内と外境の双方向の関係性によって生じるものである事が分かる。 心だけがあって、外境がなければ、煩悩は生じないし;外境だけがあって、心がなければ、煩悩は生じない。 これは一対の関係ーー心内と外境の関係性な…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~4-39

(処の)成立は念(sati):念は、(処の)成立(upaṭṭhāna)ともいえる。というのも、それは(禅の修行の)目標、たとえば息または禅相に注意、注目するのであり、かつ、そこに安住するのであるから。 ここにおいて、いわゆる処(upaṭṭhāna)とは、念の作意…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~4-38

中捨の成立(tatramajjhattupekkhā): 近行定、また安止定として分類出来る定力が、似相を原因として生起する。 この時、これ以上、ジャーナを証悟しようという強固な、また意識的な気持ちの傾向を必要としなくなるため、傍観的な、静かな捨の心が生起しす…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~4-37★

心が移り離れる:禅の修行のある段階に到達すると、息が、定力の上昇が原因で、非常に微細な状態に変化する。 この段階において、禅の修行者は、息をはっきりと知覚することが困難になる。 その結果、彼は強固な正念を接触点(にある息)において堅持しよう…

是誰庵のひとやすみ~教条主義を排して

仏法は中道である、と言います。 中道とは何か?と問えば、四聖諦だ、と言います。 四聖諦とは何か?と問えば、苦、集、滅、道だと言います。 日常的に苦、集、滅、道を理解して、実践できれば、悟りは近いと思いますが、それとは異なる次元の話において、私…

是誰庵のひとやすみ~時空を超えて

新年あけましておめでとうございます。 と挨拶する暇があったら、一つでも多く 仏教書を翻訳をした方が、人様のお役に 立てるみたいですけど(笑)。 昔、タイで修行していた時、私の指導僧で あったはアーチャン・K が、何か不思議な 体験をしたらしく「時…