Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

ブッダダーサ著「生活の中の縁起」翻訳文ー3

彼は一生涯「自然」を尊重した。

彼は大自然の中で「如是」の見解を学び、また彼の自己の

生命観の上にも反映させた。

例えば、晩年に病気をした時、彼は「病とは所詮かくの如く

であり、因と縁の必然性によって生じるものであり・・・

痛みは只の感覚であり、是非ともそれを禅修行の対象と

しなければならない。苦、病及び死に深く分け入って

研究しなければならない」と考えた。

彼は心の内の智慧でもって、痛みの感覚を克服し、

病気はただの「自然」現象で、<本来如是>に過ぎない

という事を深く了解した。

このように、大自然は彼の心霊が感受を受ける

まったき源泉であり、自然界の規律は彼自身の生活の規律に

なり、どのような情景も、彼の修法の対象になった。

現代人である我々は、誰もが森林の中で修行する、

という福報を持ち合わせている訳ではないが、

大自然の中で修行することができなくても、

我々はブッダダーサ尊者の教えた法門の真意を

思惟する必要がある。(つづく)

(台湾香光尼僧集団翻訳グループ~タイ語→中国語)

原題「生活中的縁起」中国語→日本語 Pañña-adhika sayalay)