Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

ブッダダーサ著「生活の中の縁起」(翻訳文)ー7

縁起とは、非常に奥深く、まさに仏教の核心、または真髄である。

元々、縁起とは奥深いものであるが故に、必然的に色々な問題を

引き起こす。

これらの問題は、翻って仏教を害し、その為、仏教徒が、この

核心的な教えから、利益を受けられないという事にもなる。

アーナンダ尊者が仏陀に、縁起とは非常に簡単で浅いものだ、

と言った時、仏陀は答えて曰く:

「アーナンダ!このように言ってはならない。アーナンダ!この

ように言ってはならない。縁起は甚だ深く、深遠なる相であり、

衆生には理解できないものである。

衆生は、私の教えをはっきりとは理解できないのであり、徹底

的に縁起を看破する事はできず、故に心は混乱している。

まるでからまって解けがたい糸のように、玉のように絡まって

しまった線のように、絡まりながら這い育つ文若草や灯心草の

ように、(縁起を理解しない衆生は)苦界、悪趣、堕処、輪廻

から出離することができない。」

この経文は、我々に、縁起を遊び道具にしてはいけない事、

精神、智慧を総動員して、縁起を学ばなければならない事、

縁起に対して、心ここにあらず、ぼんやりしてはいけない事

を教えている。(つづく)

(台湾香光尼僧集団翻訳グループ~タイ語→中国語

原題「生活中的縁起」中国語→日本語 Pañña-adhika sayalay)