Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

☆「掌中の葉」(翻訳文)1-40

問題五:精通のレベルで分類するならば、定は何種類ありますか?

回答五:三種類である。

「得たばかりの定は下等で、まだ熟練していない定は中等で、非常に熟練し、かつ自在である定は、上等である。」《清浄道論・第三章・第10段》

 

《清浄道論》では、(+定の)精通について、下等、中等、上等という三種類のレベルを提示している。ここにおいて、我々は、安止定を例に、レベルに関する意味を、解説してみたい。

下等の精通とは、安止定を獲得したばかりの状況を指す。

ちょうどある種の初心者のように、ただいくつかの、心識刹那の安止定を経験した後、また近行定に戻る、という事である。

これは、ちょうど、地面を這っている幼児のように、突然立ち上がるものの、転んで、また元のように地面を這う、のと同じである。

彼は、色々な手段、テクニックを用いて、立っている時間を延長することができるが、これは、一日二日で成功できるものではない。

定の修習について言えば、我々は、安止の時間が長くなるようにと、己の心を強要・強制してはならず、10種類の安止に関する善なる方法(《清浄道論実修ハンドブック》参照の事)を尊重・参照して、これによって安止の時間を延長するのがよい。

同時に、(+我々は)毎日、修行しなければならない。というのも、進歩とは、時間がかかるものであり、不断に練習しなければならないものなのであるから。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(1-50につづく)

Idaṃ me puññaṃ nibbānassa paccayo hotu。 

★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。

ご協力、よろしくお願いいたします。

<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>