般若の独り言~八風吹不動
今朝、『24縁発趣論』の<No12-5>を翻訳していましたら、『世間八風』という言葉が出てきました。
中国では、これを<八風吹不動>といい、そのココロは、仏教者なら、世間の八つの風に吹かれても、動揺するべからず・・・です。
世間の風とは、
得・失、
毀(誉)・褒(貶)、
誹謗・称賛、
苦・楽の八つです。
世間すなわち人生には、いつも得・失、毀誉・褒貶が伴いますし、楽あれば苦ありで、人生は、苦い味がするものです。何事も、頑張ったからといって、上手く行くとは限らず、人の心も、人と人との縁も、複雑なのだなぁ、と思います。
そんな世間の中にあって、<八風吹不動>。
凛として、飄々。
老サヤレーの心境は、まぁ、そんな所でしょうか。
<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院/Pañña-adhika Sayalay 般若精舎>