Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」 5-4

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

1、故意ではない場合ーー

当該の行動を取る時、たとえば、「私はこの蟻を殺してしまおう」とは考えておらず、しかし、不注意で死なせてしまった時等。

2、知らない場合ーー

例えば、よく状況を知らないままに、有毒の食べ物を犬に上げた所、犬が中毒で死んだ、などの場合。

実情を知らなかったが故に、不犯である。

3、相手を死なせる意図がなかった場合ーー

例えば、人が病気になり、その病人に薬を届けた所、副作用で亡くなった。

この場合、相手に対して、死を望む意図はなかった為、殺生は不犯となる。

しかし、病人に勝手に薬を渡すのは、止めた方がよい。

4、精神病者ーー

胆汁の関係で、治療不可能な精神病を発症した場合。

5、乱心者ーー

夜叉等の関係で、心が惑乱した者。

火と黄金、糞便と檀香が同時に出現した時、好悪の判断が出来ない。

これを基準として、乱心者か否かの判定をする。

(9)

問:不与取に関して、もう少し詳細に説明して下さい!

答:「不与取を離れる学処」は、パーリ語の直訳です。通常、不偸盗戒と訳す事が多い。偸盗をしないという戒です。

《律蔵》と<波提木叉(Pātimokkha、比丘、比丘尼の戒本)>の註釈書である《普端厳》と《疑惑度脱》では、偸盗には、25種類の方式がある、としている。

偸盗の25種類の方式とは、五種類と五つの方法で構成されている;

一、色々の種類の財物に関する五法。

二、一種類の財物に関する五法。

三、自らの手に依る五法。

四、前方便の五法。

五、偸盗の五法。

(5-5につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>